ORGANIC GARDENING Q&A

2017-07-17
バイオダイナミックの夏と冬

アメリカのバイオダイナミックファームのスチュワートさんが
面白いことを教えてくれました
バイオダイナミックって、例えばこんな考え方をします
その1例です

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朝、朝露は大地の上で蒸発します
昼になると、露は大地の上に定着します
夜は、日ごとの「冬」に値し、昼間は、日ごと「夏」に値します
冬は1年のうちの「夜」に相当し、夏は「昼間」に相当します

1日の間に昼間がやってくると、あるいは1年の間に夏がやってくると、
水は地球の中でうごめき、これが大地を冷やします
この時間帯あるいは時期は、作物を耕作すること・コンポストを補充すること・
バイオダイナミックスプレーをかけるのに適します
肺のように、夏の間は地球は水をはきだしますが、
これは水の流れや葉の成長として顕現してきます
冬の間は、地球は水を吸い込み、これは雪や落ち葉として顕現します

もしあなたのガーデンがとても乾燥していたら、昼間の間に土を耕すと、
露が根の部分の奥深くに浸透することを助けます
逆に朝に作物・植物の周りを耕すと、湿った土地をドライにするのに役立ちます

by  Stewart Lundy

Perennial Roots Farm
www.perennialroots.com

 

2017-06-28
バイオダイナミック農法とパーマカルチャー

How different Biodynamic and Permaculture?

世界には古今東西様々なオーガニックガーデニングの手法がありますが、

私がオーガニックガーデニングとして用いているスキルは、
主にバイオダイナミック農法からインスピレーションを得ています

バイオダイナミック農法は、日本ではそんなに盛んではありませんが
特にワインの生産現場では世界で採用されている農法です

バイオダイナミック農法は、ルドルフ・シュタイナーが最初に提唱し、その後マリア・トゥーン
などのリーダー的存在によってより現代的にアレンジされてきました。今でも、シュタイナーの理論をもとに
様々な研究と考証と実験と考察が行われているところです

バイオダイナミック農法には、非常に緻密でかつユニークな実践スキルが多いために、
それをすべて着実かつ確実に実現するのは難しいです

特に都市部に住んでいる場合、ベランダしかない場合、大量生産したい場合など、また
周りに方法論を教えてくれる人がいない場合などには、とくにとっかかりにくい農法です

また、基本的にバイオダイナミック農法を完全に実践しようとすれば、
農場の中ですべてが循環するようにデザイン設計する必要があります
外から持ち込まず、そこにあるものでまかない、
農場が運営できるようにする必要があります
そのために、動物の力(家畜という言葉は好きではないので…)を借りる必要も出てきます
これは、オーガニックガーデニングやファーミングのすべてに言えることではあるのですが、
バイオダイナミックでは、それを実践するのに、とかくバイオダイナミックがバイオダイナミックたるものであるために、準備するものが多いのがバイオダイナミック農法の特徴です

それでも、私は私がバイオダイナミック農法を学んだカナダの農場のジョージの言葉にとても影響されています
「バイオダイナミック農法は、その理論すべてを取り入れなくてもいいんだ。出来ることから、出来るものだけ、
そのアイディアを取り入れればいい。そうすれば、どんなところでも実践できる」と彼から言われて、私は自分なりのバイオダイナミック農法を始めることに自信が持てました

そこで今でも、バイオダイナミック農法の実践理論のすべてを取り入れたガーデニングではなく、
出来る範囲で、出来るものを取り入れる、というスタイルでやっています

パーマカルチャーについても、それは同じです
もともとパーマカルチャーは、バイオダイナミック農法とは違って、もっと広範囲にわたる
私たちの生き方そのもののデザインであり、基本的なデザイン手法やポリシーはありますが、
「こうしなければならない」という規則が厳密にあるわけではありません

それは哲学的なもので、生き方の思想のようなものです
なので、誰にとってもその人なりのパーマカルチャーがあります

私の場合は、多くのpermiesが実践しているアイディアを頂戴しながら、それを真似ながらも、
自分なりにこうかなああかな、と思いながら自分なりのパーマカルチャーを実践しています

例えばパーマカルチャーデザインの手法の一つにスパイラルガーデンがありますが、これを習った通りに
創ろうとする人もいますけれど、私は場所場所によって、スパイラルガーデンのデザインは違って自然だと思っていますし、よくあるパーマカルチャー本に載っているのとはまったく違ったスタイルのガーデンになったりします

パーマカルチャーは自由です
バイオダイナミック農法は、規則的で、やることリストが多く、
決められたルールや原型のようなものがあります
なので、バイオダイナミック農法よりも実践者は多いと思います

また、どちらにもスピリチュアルなものの考え方があります
ここで言うスピリチュアルとは、私たちがただ物質として、物質を食べ地球という物質に生きている、という考えではなく、私たちはスピリットとしてこの惑星・植物・動物・すべての生命・生命のメカニズム・宇宙と繋がり、すべてはつながって一つであり、その中で農業やガーデニングを実践していく、という考えが基本のところにあります。なのでこの2つを実践する人は皆、見える範囲を超えもっと深いレベルで自然と結びついているのです。

以下は、バイオダイナミック農法とパーマカルチャーの違いを書いた
Rodaleのオーガニックガーデニング辞典の文章を訳したものです

◇Biodynamic agriculture~バイオダイナミック農法とは
バイオダイナミック農法的な考え方は、生命に対するスピリチュアルな気づきを与えてくれるものです。
それは科学的な土台を持ちながらも、そこから宇宙、そして私たちが知覚できるものを超えた領域まで意識を拡大したもので、ホリスティックな世界観を持っています。例えば、純粋に化学的な分析だけでなく、惑星のリズムの植物や動物への影響なども観察します。バイオダイナミック農法では活性化されたコンポストや肥料を用い土を介して植物の力を復元することもします。これこそバイオダイナミック農法の主要なねらいであり、他のオーガニック手法とは明らかな違いを生み出しているのです。このような土地から収穫された作物は、ただ物質として取り上げられるだけでなく、エネルギーとバイタリティーを持った価値ある食物として収穫されます。バイオダイナミック農法のガーデナーは、そのために土・植物・コンポスト・肥料に対し特別な作業を行います。

◇Permaculture~パーマカルチャーとは
パーマカルチャーは、グローバルであれローカルであれ、私たちが直面する多くの問題に解決をもたらそうとするエコロジカルデザインシステムです。パーマカルチャーでは、どのように食物を育てるか、家を建てるか、環境への負担の少ないコミュニティを創るのかに取り組みます。そしてそれは私たちを豊かにし、自己への信頼さえ深めます。資源をいかに使うべきかを慎重に考えることによって、ものをより少なく利用することで多くを得ることを可能にします。私たちは今そして未来において、より少ない労力で、生産性をあげつつより多くの利益を得ることができるのです。家庭で、ガーデンで、コミュニティで、ビジネスの中で、エコロジカルなデザインと持続可能な生き方を実践する、それこそ、パーマカルチャーの核となるものでしょう。

from Rodale’s illustrated encyclopedia of organic gardeningより